【コラム】遺産分割の調停

交渉がうまくいかない場合は

遺産分割について、話し合いでまとまらない場合、調停を申し立てるのが一般的です。

いきなり審判を申し立てることもできなくもないですが、審判を申し立てても調停に付される可能性が高いので、ほとんどの場合は、まず調停を申し立てます。

遺産分割調停とは

 そもそも、遺産分割調停とは何でしょうか? これは家事事件手続法に定められた調停手続きであり、同法の後ろの別表第2に掲げられていることから、分類としては別表第2調停と呼ばれます。別表第2調停は、審判の対象になりうる争いではあるものの、当事者間の話し合いによる解決が望ましいとの観点で、原則としてまず調停を行なうことになっています。

 遺産分割調停においては、裁判官1名と調停委員2名からなる調停委員会が組織されますが、実際の調停期日は基本的に調停委員2名が担当しており、裁判官は一番最初の説明の時と最後の成立の時以外は、出席することは希です。ただ、調停委員は当事者がいないところで進行について裁判官と打ち合わせを繰り返しています。調停委員は法律の専門家とは限らず、社会の各分野で活躍している人が選ばれています。

期日の進行

 指定された日時に裁判所に行くと、最初の日には裁判官と調停委員、両当事者、全員がそろって、裁判官から手続きについての説明があります。(ただ、この過程は省略されることもあります)

 その後は、調停委員2名と当事者1名、で同じ調停室に入り、まず、当事者は、調停委員に自分の考え方を伝えます。そうして、一通り話が終わると、当事者は待合室に移動します。次に、同じ調停室に別の当事者が呼ばれて、話をします。この際には、最初に話を聞いた当事者の意向も伝えられ、それに対してどう考えるか、というようなことを聞かれる場合もあります。あるいは、まず各当事者の意向を聞いてからそういう段階へ進めようとする場合もあります。当事者が3名以上いる場合は、以上のような手順を繰り返して調停委員は各当事者の意向を把握します。もっとも、3名以上当事者がいても、そのうち2名かそれ以上の当事者が同じ意見だと、同じ意見の当事者からはまとめて考えを聞くというような場合もあります。このような作業の繰り返しで、調停は進んでいきます。

 このように、当事者どうしが顔を合わせずに調停委員を通して話し合いを進めていくのが調停の特徴です。

調停の全体の流れ 

上記のような形での話し合いを期日のたびに行います。また、期日間で主張書面(準備書面)を提出する場合もあります。

期日を重ねていくうちに方向性が見えてくる場合は、調停を続けていき、成立を目指します。一方、最初から意見が完全に対立して一致に至ることが難しそうな場合には、2回か3回で打ち切られて審判に移行する場合もあります。

 

調停の終了

 全当事者が合意に至れば、調停が成立します。その内容は調書に記され、権利や義務の内容は強制力を持ちます。これを基に、登記の変更や口座名義の変更などを行います。

 一方、調停が成立しない場合は、審判に移行します。

 

調停の際に弁護士に依頼するメリット

 調停において弁護士に依頼するメリットはどういうところでしょうか? まず、遺産分割について専門的見地からのアドバイスを受けられるということが挙げられます。調停においては、自分の主張について調停委員に聞かれますが、同時に、その法的な根拠についても問われることがあります。例えば、親の面倒を見ていたから多めに遺産が欲しい、と主張するのであれば、それが民法で定められた寄与分に当たるということ、その額はこれくらいの金額として評価されるべきであること、を根拠を持って主張しないといけません。この際、専門的知識を持った弁護士が事実関係や判例を調査したうえで行う方が適切で説得的な主張をできると思います。

 寄与分に限らず、他の相続人の特別受益を主張する場合や、遺産である土地の評価についての主張を行う場合、など様々な場面で専門的な知識が必要になります。あらかじめ弁護士と打ち合わせることができるのはもちろん、弁護士が準備書面という形で主張を提出することも可能です。

 さらに、調停の際に同席して、ご依頼者様のために主張をすることができます。当事者だけだと調停委員が一定の方向にまとめようとしているときに、自分の内心がそれと違っても強く主張できない、という方もおられます。その点、弁護士はご依頼者様の利益のために、適宜、調停において、発言をします。それによって、調停が不利な方向に進むのを防いで、ご依頼者様の意向に沿った解決ができるように努めます。

 このように、遺産分割調停においては、相続事件に詳しい弁護士を代理人として依頼することには大きなメリットがあります。当事務所も、これまで、遺産分割調停案件を積極的に受けてきました。遺産分割について、悩んでおられる方は、まずはご相談ください。立川または所沢の視点でご相談が可能です。なお、相談料は、初回1時間は無料となっております。

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